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【スーツの雑学】よくある雑学とは違うテーラーが現場で感じるもの

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【スーツの雑学】ありきたりな雑学とは違う、本格テーラーが現場で感じるもの

【スーツの雑学】ありきたりな雑学とは違う、本格テーラーが現場で感じるもの

2024/03/112024/04/15

監修者:テーラーJizi アトリエ縫製職人 山根

 

 

スーツの雑学は世にたくさんありますが、日々の仕事で感じるテーラーならではの、一味違った少しマニアックな雑学をご紹介します。

 

 

1枚襟のテーラードジャケットは作りにくく技術が必要

2枚襟ジャケット

比較的安価なテーラードジャケットは台襟といって、首に当たっている上襟が2枚になっていることが多いです。

これは縫製工場で効率よく縫いやすく、首に沿いやすい形になるため。

 

1枚襟ジャケット

一方で1枚襟は1枚の生地をアイロンで3Dに変形させなければ首に沿わないため、技術と手間が必要なのです。

「クセ取り」で職人が時間をかけて生地の地の目を曲げていきます。

そのため工賃が上がり、売値も上がる傾向がありますよ。

 

 

フランネルやツイードは仕立て映えしやすい

フランネルやツイード系の生地に共通しているのは「アイロンで言う事を聞いてくれる」ことです。

極端にいうと「アイロンで生地を自由自在に曲げられる」ということ。

先述のコットンとは真逆の性質ですね。

 

また同じ理由で、経糸と緯糸に隙間がある生地(ざっくりとした生地)もアイロンで自由に曲げられるため、仕立て映えしやすいですよ。

 

 

腹グセ

腹グセ型紙

恰幅がよく、お腹が出た方に行うジャケットの型紙補正です。

出来上がったジャケットは、着用して立体になるとピタッとお腹に沿い、なおかつ裾がハネにくいようになっています。

 

 

もみ玉ポケット

もみ玉ポケット

「玉」とはポケット口の細長い布のことです。

もみ玉ポケットは画像のように、布を非常に細く1mmほどに揉み出すようにして作成します。

かなり細いポケット口のため機械では出来ず、職人の手作業の仕立てと判断できますね。

 

ざっくりとした生地で作る場合は、縫い代が細すぎて生地がほどけてしまうため「滑脱テープ」なるものを貼ってから縫い始めますよ。

基本的にもみ玉ポケットは内ポケットに使われます。

 

機械の八刺しとハンド八刺しの見分け方

Jiziではアトリエ縫製と工場縫製があります。

アトリエではハンド八刺しですが、工場では機械の八刺しになります。(基本的に工場はハンド八刺しはできません)

 

機械とハンドの見極め方は「ピッチが一定かズレているか」です。

細かく何回も生地をすくっていると、ハンド八刺しは手作業のため多少ピッチがズレる事があります。

 

 

ミシンの糸調子

ミシン縫い目

言わずもがなスーツを縫うときはミシンを使います。

しかしハンドで縫うスーツは柔らかい表情で、生地を引っ張っても比較的糸が切れにくいです。

理由としては手縫いのため、1本の糸で糸調子にゆとりをもたせて縫えるからですね。

 

ミシンは上糸と下糸といって2本の糸で縫っています。

ミシンで再現することは構造上難しいので、糸調子を若干ゆるく設定して似させるくらいしかできません。

 

 

ぐし縫い

ぐし縫い

ヴィンテージに見られる仕立てですが、腰ポケットの口部分を内部で湾曲させる仕立てのことです。

これを行うことで腰ポケットが体に沿いやすく、シルエットが綺麗に見えます。

Jiziではしつけ糸2本取りで、ご希望があれば行っていますよ。

 

 

コットンの生地は仕立て映えしにくい

ウールは熱可塑性といって、アイロンで熱を与えると変形して、冷ますとその形をキープするといった特徴があります。

女性がコテで巻き髪を作るのと同じ原理ですね。

洋服業界では「クセ取り」といわれます。

 

一方でコットンは熱可塑性がありませんので、アイロンで熱を加えても変形しないため仕立てにくいのです。

特に衿のフィット感がゆるくなりがちですね。

また、コットンはシワになりやすく綺麗に作っても1回着用したらシワだらけ、なんてこともありますよ。

 

 

袖を走らせる、袖を逃がす

オーダーメイドでフィッティングをする際の、袖を前後に振る補正の事です。

「走らせる」は前に、「逃がす」は後ろに振ることをいいます。

丁寧に調整することで、横から見たときに袖にシワが入らず綺麗な仕立てになりますね。

 

 

毛芯

毛芯

一般的に安価なテーラードジャケットには接着芯が使われ、数万円のジャケットになると毛芯が使われる傾向があります。

毛芯の方が風合いが良く、雨に濡れてもパッカリング(浮き)が起きにくいですね。

 

毛芯はいちから作り上げる職人もいれば、既に出来上がっている毛芯を使うところもあります。

また、1枚で出来ている毛芯、2枚、3枚とさまざまな毛芯があるため、用途によって使い分けていますよ。

 

 

高級な生地ほど管理が難しい

高級生地

一般的に高級な生地であればあるほど、細い繊維が使われています。

そのため、ポケットに手を入れる等の動作で擦り切れやすいのです。

さらに高級な生地は虫が好んで食べるため、クローゼットの虫対策も必須ですよ。

 

 

お気軽にお越しください!

Jizi店内

Jiziでは仕事で着用するオーダースーツや、プライベートで着用するジャケットなど、幅広いアイテムのオーダーができます。

洋服オタクの社長と、あれこれ雑談だけでも結構ですのでお気軽に遊びに来て下さい!

 

 

パリコレ出場フル動画

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