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【スーツの雑学】よくある雑学とは違うテーラーが現場で感じるもの

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【スーツの雑学】ありきたりな雑学とは違う、本格テーラーが現場で感じるもの

【スーツの雑学】ありきたりな雑学とは違う、本格テーラーが現場で感じるもの

2024/03/112024/06/09

監修者:テーラーJizi アトリエ縫製職人 山根

 

 

 

スーツの雑学は世にたくさんありますが、日々の仕事で感じるテーラーならではの、一味違った少しマニアックな雑学をご紹介します。

 

 

 \お気軽にご来店ください!/
Jiziはお客様の「完全オリジナルスーツ」の作製ができます!

 

 

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【スーツの雑学】ありきたりな雑学とは違う、本格テーラーが現場で感じるもの

スーツの雑学はありふれていますが、実際に服作りをしているテーラーからすると「ちょっと違うぞ?」と思うものもあります。

この記事では「テーラーJizi」の縫製職人である山根が、普通の雑学とはちょっと違う情報を紹介します。

 

 

1枚襟のテーラードジャケットは作りにくく技術が必要

2枚襟ジャケット

比較的安価なテーラードジャケットは台襟といって、首に当たっている上襟が2枚になっていることが多いです。

これは縫製工場で効率よく縫いやすく、首に沿いやすい形になるため。

 

1枚襟ジャケット

一方で1枚襟は1枚の生地をアイロンで3Dに変形させなければ首に沿わないため、技術と手間が必要なのです。

「クセ取り」で職人が時間をかけて生地の地の目を曲げていきます。

そのため工賃が上がり、売値も上がる傾向がありますよ。

 

 

フランネルやツイードは仕立て映えしやすい

フランネルやツイード系の生地に共通しているのは「アイロンで言う事を聞いてくれる」ことです。

極端にいうと「アイロンで生地を自由自在に曲げられる」ということ。

逆にコットンは真逆の性質で、アイロンの言う事を聞いてくれません。。

 

また同じ理由で、経糸と緯糸に隙間がある生地(ざっくりとした生地)もアイロンで自由に曲げられるため、仕立て映えしやすいですよ。

 

 

腹グセ

腹グセ型紙

恰幅がよく、お腹が出た方に行うジャケットの型紙補正です。

出来上がったジャケットは、着用して立体になるとピタッとお腹に沿い、なおかつ裾がハネにくいようになっています。

 

 

もみ玉ポケット

もみ玉ポケット

「玉」とはポケット口の細長い布のことです。

もみ玉ポケットは画像のように、布を非常に細く1mmほどに揉み出すようにして作成します。

かなり細いポケット口の場合は機械では出来ず、職人の手作業の仕立てと判断できますね。

 

ざっくりとした生地で作る場合は、縫い代が細すぎて生地がほどけてしまうため「滑脱テープ」なるものを貼ってから縫い始めますよ。

基本的にもみ玉ポケットは内ポケットに使われます。

 

機械の八刺しとハンド八刺しの見分け方

Jiziではアトリエ縫製と工場縫製があります。

アトリエではハンド八刺しですが、工場では機械の八刺しになります。(基本的に工場はハンド八刺しはできません)

 

機械とハンドの見極め方は「ピッチが一定かズレているか」です。

細かく何回も生地をすくっていると、ハンド八刺しは手作業のため多少ピッチがズレる事があります。

 

 

ミシンの糸調子

ミシン縫い目

言わずもがなスーツを縫うときはミシンを使います。

しかしハンドで縫うスーツは柔らかい表情で、生地を引っ張っても比較的糸が切れにくいです。

理由としては手縫いのため、1本の糸で糸調子にゆとりをもたせて縫えるからですね。

 

ミシンは上糸と下糸といって2本の糸で縫っています。

ミシンで再現することは構造上難しいので、糸調子を若干ゆるく設定して似させるくらいしかできません。

 

 

ぐし縫い

ぐし縫い

ヴィンテージに見られる仕立てですが、腰ポケットの口部分を内部で湾曲させる仕立てのことです。

これを行うことで腰ポケットが体に沿いやすく、シルエットが綺麗に見えます。

Jiziではしつけ糸2本取りで、ご希望があれば行っていますよ。

 

 

コットンの生地は仕立て映えしにくい

ウールは熱可塑性といって、アイロンで熱を与えると変形して、冷ますとその形をキープするといった特徴があります。

女性がコテで巻き髪を作るのと同じ原理ですね。

洋服業界では「クセ取り」といわれます。

 

一方でコットンは熱可塑性がありませんので、先述のとおりアイロンで熱を加えても変形しないため仕立てにくいのです。

特に衿のフィット感がゆるくなりがちですね。

また、コットンはシワになりやすく綺麗に作っても1回着用したらシワだらけ、なんてこともありますよ。

 

 

袖を走らせる、袖を逃がす

オーダーメイドでフィッティングをする際の、袖を前後に振る補正の事です。

「走らせる」は前に、「逃がす」は後ろに振ることをいいます。

丁寧に調整することで、横から見たときに袖にシワが入らず綺麗な仕立てになりますね。

 

 

毛芯

毛芯

一般的に安価なテーラードジャケットには接着芯が使われ、数万円のジャケットになると毛芯が使われる傾向があります。

毛芯の方が風合いが良く、雨に濡れてもパッカリング(浮き)が起きにくいですね。

 

毛芯はいちから作り上げる職人もいれば、既に出来上がっている毛芯を使うところもあります。

また、1枚で出来ている毛芯、2枚、3枚とさまざまな毛芯があるため、用途によって使い分けていますよ。

 

 

高級な生地ほど管理が難しい

高級生地

一般的に高級な生地であればあるほど、細い繊維が使われています。

そのため、ポケットに手を入れる等の動作で擦り切れやすいのです。

さらに高級な生地は虫が好んで食べるため、クローゼットの虫対策も必須ですよ。

 

 

Jiziはスーツ玄人さんにおすすめのテーラーです

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Jiziでは仕事で着用するオーダースーツや、プライベートで着用するジャケットなど、幅広いアイテムのオーダーができます。

洋服オタクの社長と、あれこれ雑談だけでも結構ですのでお気軽に遊びに来て下さい!

 

 

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