スーツのゴージラインとは上衿とラペルの縫い目のこと【高さで印象が変わる】
2024/03/052024/06/09
監修者:テーラーJizi アトリエ縫製職人 山根
10年ほど前のスーツを着たときに「古臭い」と感じることはありませんか?
実はスーツのゴージラインが大きく影響しているかもしれません。
ゴージラインとは上襟と下襟(ラペル)の縫い目のことです。
ゴージラインは高さや角度によって、見た目の印象が大きく変わる重要なディティールなのです。
時代やトレンドによってもゴージラインの高さや角度が変わります。
この記事を読むことで時代に合った「古臭くならない着こなし」ができるようになりますよ。
\お気軽にご来店ください!/
Jiziは「大人っぽく見えるスーツ」の作製が得意です!
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スーツのゴージラインとは上衿とラペルの縫い目のこと【高さで印象が変わる】
ゴージラインは見た目の印象を大きく左右するため、型紙作製の段階では特に気を使って線を引きます。
お取引先様もゴージラインのデザインにこだわっているところが多く、それほど重要な箇所でありブランドの印象を左右します。
では、位置が低い場合と高い場合とで、どのように印象が変わるのかチェックしていきましょう。
(豆知識:「gorge(ゴージ)」は食道や喉の意味です)
ゴージが低いスーツ【ローゴージ】
正面から見たときに胸付近までゴージラインが下がっているものは、位置が低いため「ローゴージ」と呼びます。
ローゴージの特徴として、重厚感があり落ち着きのあるクラシックな印象になりますよ。
また、相手の視線がゴージ付近に下がるため、顔にコンプレックスがある人におすすめです。
ゴージが高いスーツ【ハイゴージ】
正面から見たときにゴージラインの高さが肩付近にあるものは「ハイゴージ」と呼ばれます。
スタイリッシュで「若くハツラツとした印象」を与えられます。
ハイゴージは現在まで20年ほど主流だったゴージの高さでもあります。
ハイゴージの特徴として、相手の視線が上に行くため顔を印象付けられる傾向がありますよ。
営業職や異業種交流会などにもおすすめですね。
時代によるゴージラインの高さと角度の違い
ゴージラインの高さは時代によって変わりますが、角度も時代によって変わるのです。
上の写真は当店のヴィンテージ資料として置いている1954年のジャケットです。
ハイゴージでラペルもかなり大きく、現代とは少し違った雰囲気を感じますよね。
ここからは1980年代から2020年代までのゴージラインの変遷をご紹介します。
1980年代〜1990年代半ば
バブル期にアルマーニの「ソフトスーツ」と呼ばれるものが流行しました。
ソフトスーツはローゴージでラペルが大きく、ゆったりとしたシルエットで、この影響を受けビジネススーツでも同じような特徴が見られます。
2000年代
イタリアンクラシコが流行りハイゴージの時代へ。
角度は傾斜が少なく肩線と平行ぎみ。
2010年代
若干下がったゴージラインとはいえまだ高め。
2020年代
2010年代より下がって中庸なデザインになってきました。
シルエットもゆとりのあるものに。
カジュアルなセットアップではローゴージのものも出現。
時代やトレンドに合わせてゴージラインの高さを決めよう
時代に合ったゴージラインで着こなすことが、トレンドを押さえたコーディネートになります。
しかし、あえて当時の雰囲気を再現するために、ローゴージなどで仕立てるのも面白いですよね。
「Jizi」では自由にデザインを決めていただけるため、量産のブランドには置いていない洋服を作ることができますよ。
アーカイブとして1900年代〜2000年のヴィンテージなども保存しており、見学のみでもお気軽にご来店ください。
「Jizi」では今後の予想トレンドのゴージラインをご提案できます
当店「Jizi」では1999年から今日まで、日本トップレベルのセレクトショップや数々のブランドの製作監修をしてきました。
ファッショントレンドは少しずつ変化しつつも繰り返されるものであります。
トレンドの移り変わりを長年体感してきた「Jizi」だからこその、今後の予想トレンドのゴージラインもご紹介できます。
ぜひお気軽にご来店ください。
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